2025年3月9日日曜日

困難の中で神を喜ぶ

聖書箇所 詩篇131-6

しかしわたしはあなたのいつくしみに信頼し、わたしの心はあなたの救を喜びます。詩篇135

1.神への訴え

1-2節では、耐え難い状況の作者が、神さまに「いつまで」と訴えています。作者が苦しんでいるのは、神さまから見放されたとの思い、からだも心も疲れ果てていること、神さまが自分の敵を味方しているように感じていることでした。神さまは信仰者を見放すお方ではありません。作者はもがき苦しむ中で、信仰を働かすことができずにこのように感じていたのでしょう。しかしその状況を隠さず訴えて、神さまに全力でぶつかっています。

2.神への願い

3-4節は神さまへの願いです。どん底の状況のままで神さまに向き合った結果、信仰が働き始めました。神さまは必ず祈りに応えてくださるとの思いが強められ、祈りに導かれています。どんな苦しみによっても信仰が完全に消されることはありません。そしてどのような状況でもそのままの自分で神さまに向かえば、神さまへの信頼が回復し、自然に祈りへと導かれるのです。

3.神への感謝

5-6節では、これまでの訴えと願いが、感謝と告白に変えられています。作者は祈る中で、神さまのいつくしみに満たされました。祈りの結果を見なくても、神さまは最善に導いてくださるとの思いが強められたのです。そして心が悲しみから喜びに変えられていきました。神さまは信じた者を決して忘れることのないお方です。決して見捨てず、最後まで責任を持って守り導いてくださいます。

202539日 週報より

2025年3月2日日曜日

余りものでなく

聖書箇所 マルコによる福音書1241-44

よく聞きなさい。あの貧しいやもめは、さいせん箱に投げ入れている人たちの中で、だれよりもたくさん入れたのだ。マルコによる福音書1243

1.貧しいやもめの献金

イエスさまは人々が献金する様子を見ておられました。その時、貧しいやもめがレプタ2枚(今の日本で160円相当)を献金の箱に入れました、彼女は人目を気にせずに、神さまだけを見て一心に献げていました。それは自分の目いっぱいをひたすら神さまへの信仰によって献げている姿でした。

2.信仰を献げたやもめ

彼女はこの時、2 レプタを献げました。それは彼女の生活費のすべてでした。しかし彼女にとっては神さまに献げるという行為そのものが何より大切だったのです。必要を満たしてくださる神さまを信頼しきっていたから、持てる2レプタすべてを献げることができたのです。彼女は神さまへの信頼を献げました。これは決して「生活費全額を献げよ」との勧めではありません。日々必要をすべて満たしてくださる神さまへの信頼を私たちに問われているのです。

3.献金に見る礼拝の姿勢

イエスさまは貧しいやもめの献金の姿を通して、礼拝について教えておられます。礼拝とはこの女性のように神さまの前に自分のすべてを差し出して献げることです。自分の生活の一部や余った部分をもって献げるのではありません。自分の思い、自分の体、自分の時間を献げて神さまの前に立つことを神さまが喜ばれます。神さまがその信仰に慰めや励ましを与え、祝福と助けをくださるのです。

202532日 週報より 

2025年2月23日日曜日

偽善を避けるには

聖書箇所 マルコによる福音書12章38-40節

イエスはその教の中で言われた、「律法学者に気をつけなさい。マルコによる福音書12章38節

1.律法学者の偽善

律法学者たちの多くは、「長い衣を着て歩き」、「広場であいさつされることや会場の上座を好み」、「未亡人となった人たちにもてなすように要求し」、「人前で長い祈り」をしていました。民たちはそんな彼らから指導を受けていました。イエスさまは民たちに、彼らのような見せかけだけの偽善的信仰者にならないようにと話されていたのです。

2.肉の思いとサタンの介入

律法学者たちは熱心な信仰者になろうとしていました。しかし自分たちの土台をこの世にしっかりと置いたままでした。この世のことだけに心を置いて、肉の欲の思うままに行動していました。そうすると心は神さまにではなく人の方にばかり向くようになります。人の目を気にして行動するところにサタンが働きます。彼らはこの在り方が神さまに喜ばれていると思い込むようにされていました。

3.偽善に誘うもの

私たちを偽善に誘うものは、「人目を気にして、人を見ようとする目」です。もちろん人のことを気にかけて思いやることや人との調和は大切です。ただ、何をするにも人からよく見られることが最大の関心事になると、肉の思いに支配されます。そこにサタンも働いて偽善的振舞いをするようになってしまうのです。誰でもイエスさまを信じれば、神さまの愛と神さまに愛されていることが分かります。神さまの愛で満たされることで、人目を気にして行動しようとする肉の思いを満足させる必要はなくなります。

2025年2月23日 週報より