塩気を保つとは
聖書箇所 マルコによる福音書9章38-50節
あなたがた自身の内に塩を持ちなさい。そして、互に和らぎ なさい。 マルコによる福音書9章50節
1.自分中心への戒め
ここでイエスさまは、弟子たちが自分中心に考える肉の思いから解放されるように、そして信仰の原則に立って神さま中心に物事を観て判断するようにと教えられています。私たちも神さま中心の見方をすることが大切です。神さまがご自身の計画の中で私たちにそれぞれの役割を与えておられるからです。これを覚えて歩む私たちを神さまが喜んでくださり、私たちを守り導いて用いてくださいます。
2.肉の思いへの戒め
手足を切り捨てるとか、目を抜き出せとか、衝撃的なことばに目が留まります。しかしイエスさまが伝えようとされているのは、肉の思いを軽く見てはいけないということです。前の箇所で弟子たちは誰が一番偉いかと議論していました。今日の所では自分たちだけが正当な弟子だと高ぶっています。彼らの心は肉の思いに支配されていました。イエスさまはここで「地獄」と言われています。「地獄」の恐さに震える以上に肉の思いの恐さに警戒していないと、「地獄」に投げ入れられるごとくにすべてが無駄になると強く戒めておられるのです。
3.塩気を失くすことへの戒め
イエスさまは最後に塩の話をされています。ここでの塩とは神さまの御心に対する全き信頼です。この塩の塩気、神さまへの信頼を削り取ってしまうのが、私たちの肉の思いなのです。いつまでも肉の思いを喜ばせることばかりに心を向けていれば、神さまへの信頼は薄れて、塩気を失い、かたちだけの信仰となってしまうのです。さらにこの塩気が、自分や他の信仰者をつまずかせずに互いに和らぐためにも大切であることを教えられています。
2024年10月13日 週報より