良い人ピラトに見る罪
聖書箇所 マルコによる福音書15章1-15節
ピラトは言った、「あの人は、いったい、どんな悪事をしたのか」。すると、彼らは一そう激しく叫んで、「十字架につけよ」と言った。 マルコによる福音書15章14節
1.総督ピラト
イエスさまの時代にローマ帝国により、ユダヤ地方をおさめる最高責任者として派遣されていたのが総督ピラトでした。ユダヤの指導者たちがイエスさまを十字架にかけるには、ローマ政府の許可、ここではピラトの承認が必要でした。それで彼らはピラトの官邸にイエスさまを連行していったのです。
2.十字架刑を許可したピラト
ユダヤ人たちは、身を汚せば過越しの食事ができなくなります。そこで彼らは異邦人であるピラトの居住域に入ろうとはせず、ピラトに彼らのいる場所まで出向かせています。ピラトはイエスさまに死刑に値する罪がないことはわかっていました。しかし自分の立場が悪くなることを恐れ、イエスさまの十字架刑を許可します。
3.世の人の代表ピラト
ピラトは信仰を持たない世の人の代表として描かれています。 信仰がなくても心の広い人、善行を行う人はたくさんいます。ピラトも悪い人ではありませんでした。しかし結局、罪のないイエスさまを死刑に定めます。正しいことが分かっていても正しく行動できない。これが罪の力です。全ての人にこの罪の力が及んでいます。逃れる道はただ1つしかありません。神さまは、イエスさまの十字架の死と復活を信じるすべての者の罪を赦し、罪の力から解放してくださるのです。イエスさまは、私たちを人として正しく、当たり前のことを当たり前にできるように導いてくださいます。
2025年7月27日 週報より