十字架を無駄にしない
聖書箇所 Ⅰコリント1章10-17節
はっきり言うと、あなたがたがそれぞれ、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケパに」「わたしはキリストに」と言い合っていることである。Ⅰコリント1章12節
1.4つの派ばつ
パウロの次の指導者アポロは、聖書に精通していて、しかも雄弁でした。一方パウロは、外見は弱々しく、話はつまらなかったと言われています。彼らは、パウロ派とアポロ派に分かれました。さらにケパ(ペテロ)を推すケパ派、またキリスト派も登場し、四つの派ばつがお互いに対立していました。この派ばつ争いが、キリストの十字架による恵みをむなしくしていたのです。
2.教会の一致
10節で「堅く結び合う」と訳されている言葉は、あるべき姿に戻すと言う意味です。受け身の形で書かれていますから、「キリストによって一つになり、本来あるべき姿にもどされた」ということです。「それを壊さないように保持してほしい」というパウロの思いが込められています。一人一人が、キリストと結びつくことで全体が霊的にひとつにされる、これがイエスさまのお体である教会です。
3.人を見たコリントの人々
パウロもアポロもケパも、自ら派ばつを立ち上げた訳ではありません。コリントの人たちが自分たちの思いで派ばつをつくりました。彼らは、他のグループより優位に立ち、勢力を伸ばすことで、自分たちの信仰が成長すると信じていました。パウロは、それがキリストの十字架の恵みをむなしくしていると示します。人を見るのではなく、ただキリストを見ていけば、十字架の恵みが無効になることなど決してなく、恵みが増し加えられていくのです。
2025年9月28日 週報より